こんにちは。布施淳です。
社会的に孤立した人は、病みやすいことがわかっています。高齢化社会では、高齢者が孤立しないような対策も重要です。行政などもいろいろと対策を講じています。
それでも、高齢患者を診ていると、ほとんど外に出ない人、他者とのコミュニケーション機会の少ない人に遭遇する機会は多々あります。
友達がいない、同年代はみんな死んじゃった、出かけるのが面倒、足腰が痛い、、、理由は様々です。無理をしてでも、外出して、他の人たちとの交流を図るようにと、患者にはよく進言しています。
先日お話ししたとあるご高齢の方は、友人と交流することが生き甲斐だと言います。
コーラスをやっており、その仲間との交流が楽しい。
コーラスとは別に、音楽の先生について習っており、その交流も楽しい。
俳句もやっていて、その仲間との交流も楽しい。
年代が異なる人たちとも友達関係が持てて、それが特に楽しい。
楽しいことたくさんです笑!!
素晴らしい活動度、そして、交友関係です。お話しを傾聴していると、実はその方は、とある宗教の信者だそうで、毎週日曜日は教会に行って、そして午前はお祈りなどをして、午後は教会の友人たちとご飯に行く、という楽しみもあるそうです。
そして、先のコーラス仲間や、音楽の先生、俳句仲間、すべて教会関係の方々なのだそうです。幅広いネットワークです。
宗教は、その人の「心の拠り所」であり、信じたい人は信じたらいいよね、、くらいにしか自分は思っていなくて、特に関心もなかったのですが、孤立しがちなご高齢な方にとっての良きコミュニティにもなっていることを目の当たりにして、少し見る目が変わりました。デイケアのような老人のみの交流ではなく、異なる年代との交流も当然活発になりますから、ご高齢の方にとってもよい刺激になりますよね。
怪しい宗教も世の中には多いですが、それは別として、そうでない健全な宗教であれば、ご高齢の方にとってはとてもメリットがあるように思いました。