おはようございます。布施淳です。
食事や軽く飲みに行く時に飲食店を検索するわけですが、特に居酒屋系の店は喫煙可のところが多いです。寿司屋や高級店は禁煙の店が多いですが、庶民としては頻回に利用するのは難しいです。良い環境を「買う」にはお金がかかります。ということで、庶民的な店かつ禁煙という選択基準ですと、行く店は限られてきます。バリエーション少ないです笑。
受動喫煙で肺がんリスク約1.3倍
以前国立がん研究センターより発表された受動喫煙に関する論文。
受動喫煙による日本人の肺がんリスク約1.3倍
肺がんリスク評価「ほぼ確実」から「確実」へ
http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20160831.html
受動喫煙は「迷惑」や「気配り、思いやり」の問題、、、by JT
この論文に対して、日本たばこ産業株式会社(JT)が反論のコメントを発表しています。
https://www.jti.co.jp/tobacco/responsibilities/opinion/fsc_report/20160831.html
「これまで、受動喫煙の疾病リスクについては、国際がん研究機関を含む様々な研究機関等により多くの疫学研究が行われていますが、受動喫煙によってリスクが上昇するという結果と上昇するとは言えないという結果の両方が示されており、科学的に説得力のある形で結論付けられていないものと認識しています。」(引用)
その上で、
「受動喫煙については、周囲の方々、特にたばこを吸われない方々にとっては迷惑なものとなることがあることから、JTは、周囲の方々への気配り、思いやりを示していただけるよう、たばこを吸われる方々にお願いしています。」(引用)
受動喫煙は「健康被害」「他者危害」の問題
それに対して、9/28付けで、国立がん研究センターは、論理的・科学的に、反論しています。
受動喫煙と肺がんに関するJTコメントへの見解
http://www.ncc.go.jp/jp/information/20160928.html
そして、その見解の結びの言葉です。
「受動喫煙は「迷惑」や「気配り、思いやり」の問題ではなく、「健康被害」「他者危害」の問題である。健康被害・他者危害があるという科学的事実に基づいて、公共の場および職場での喫煙を法律で規制するなど、たばこ規制枠組み条約で推奨されている受動喫煙防止策を実施することが必要である。」
拡散したくなる一文です!
ぜひ、リンク元のがんセンターのHPを読んで頂きたいです。
大切な客への「健康被害」
この論文は、家庭内での喫煙に対する家族の影響に関するデータに基づいているもので、飲食店での喫煙のものではありませんが、参考になるでしょう。そして、飲食店の客よりもむしろ従業員の方が、長時間の副流煙暴露を毎日のように被るわけで、産業医的視点で見ると心配になります。
店を禁煙にすると客が減る、経営的にやむをえなく喫煙可にしている、という声も少なくありません。しかし、「お客様は神様です」という言葉のように、文字どおり店にとって客は「神様」と解釈できます。その「神様」に健康被害を来していることを店主は考えなければいけません。
(日本禁煙学会HP より)
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