おはようございます(ハイタッチ笑!)。布施淳です。
先日高校の同窓会がありました。近年は毎年開催しており、今年の参加者は例年より多めで20数人。男子校でしたのでもちろん全員男。ふつーの居酒屋の個室でカジュアルに和気藹々といった感じ。進学校でしたので、インテリジェンスは割と高く、社会的地位も高い人が多いです。とは言っても、高校時代のやんちゃな思い出が蘇るせいか、交わされる会話は、とてもインテリとは思えないものも多し笑。まあ、それが同窓会の良いところでもあります。
20数人としては割と狭く、密度が高い個室だったので空気はあまりよろしくありませんでした。さらに問題と感じたのが、「タバコ」でした。残念ながら禁煙の部屋ではありませんでした。喫煙者の数は約5人ほど。25人中5人ですと20%。日本の40代男性の平均喫煙率は38.5%。それよりは低いですが、密度の高い部屋では、かなり煙や臭いが気になります。
(「厚生労働省の最新タバコ情報」より)
喫煙が心身の健康に悪影響を与えることは明らかです。このブログでも何度か触れてきました。
【参考】喫煙者の問題点
また喫煙者自身のみならず、周囲の人への副流煙の悪影響も無視できません。PM2.5という観点から見た屋内や閉鎖空間での喫煙による悪影響も指摘されています。自由喫煙の居酒屋は、北京の最悪汚染時に匹敵するPM2.5レベルとなっていることが指摘されています。
(日本禁煙学会HP より)
仮にも、日本をリードしていくような立場の人たちのはずですが、平然と当たり前のように大衆の場で、個室空間で、喫煙を始める行動、健康リテラシーの低さには、驚くとともに、医療従事者としては残念な思いでいっぱいでした。でもこれが現実なのです。自分の当たり前は、他人の当たり前ではありません。毎年、うざいと思われながらも同級生には禁煙啓蒙はしており、それで禁煙してくれた人もいるのですが、まだまだ力不足、影響力不足です。「喫煙」という行為により喫煙者自身に害が生じるのは仕方ないとしても、周囲へ悪影響・不快な思いを及ぼすという意識がまだ足りないのだと思います。
喫煙している個人が問題というより、喫煙が許容される環境が問題と感じました。喫煙者個人は、「ニコチン依存症」という病人ですから、責めてもしょうがないです。医学的な治療介入が必要です。それよりも問題は、多くの非喫煙者がいる場で当たり前のように、喫煙を始める姿勢とそれを許容してしまう環境と周囲の姿勢です。
まずは、姑息的手段としては、喫煙のできない環境、即ち禁煙の店の選択が重要です。でも、エリアによってはなかなか禁煙の飲食店が見つからなかったりします。自分も幹事をよくしますし(今回も幹事でした苦笑)、苦労する点です。その街を利用する人の年代や職業などの社会背景で、街に分布する禁煙店の割合が変わってきます。我々の高校の同窓会の開催場所は東京の下町エリアであり、禁煙店が少なめのエリアです。さらなるリサーチが必要です。禁煙店をどんどん利用して、経営を助けたいです笑。
喫煙者にとって、自分自身への悪影響の理解はもちろん必要なのですが、それを理解しても禁煙に至らない人に対しては、副流煙による周囲への悪影響を強調して説明すると良いかもしれません。禁煙した方が自身の心身に良いという知識はあるけれど、実践には至っていません。なぜなら、自分で喫煙の悪影響の責任を取れば良いからです。それこそが「依存症」という病気とも言えます。他人への迷惑という点を強調すると、自分で責任を取れない分、少しは禁煙へのモチベーションが高まるような気もします。
そして、喫煙者のそばにいる非喫煙者は、喫煙者を非難することなく、副流煙の悪影響を客観的に冷静に訴える習慣をつけてもらいたいです。そのためには、アサーティブ(Assertive)な伝え方が望まれますし、副流煙の悪影響を理解し、説明できる知識、スキルを身につける必要があります。
文字にしてみて、改めて感じたことは、副流煙に関わる教育の重要性です。この辺をサポートしていきたいと思います。そして、来年の同窓会に向け、対策を講じます笑。