こんにちは。布施淳です。
人間には様々な欲求があります。
例えば、マズローの5段階欲求。
- 生理的欲求 (Physiological needs)
- 安全の欲求 (Safety needs)
- 社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
- 承認(尊重)の欲求 (Esteem)
- 自己実現の欲求 (Self-actualization)
或いは、選択理論の5つの基本欲求。
・ 生存の欲求
・ 愛・所属の欲求
・ 力の欲求
・ 自由の欲求
・ 楽しみの欲求
色々な欲求がありますし、自分がどんな欲求が強いかなんて、人それぞれなわけです。
そんな様々な欲望の中でも「攻撃欲」そして、その根底にある「支配欲」の強い人の本。インパクトのある題名と、内容もなかなか興味深いです。
DVや虐待のニュースは度々メディアで取り上げられます。これらは明らかに「攻撃」ですが、実はもっと身近に、頻繁に、言葉や態度による「攻撃」が行われています。言われてみれば、わかるような気がしますよね。
「攻撃欲」は、愛情や友情を凌駕する場合があるそうです。その根底に潜んでいるのは支配欲。例えば、男女付き合いの理由が愛情でなく、実は男性の支配欲である、というケースです。女性は「愛情」と思っていたのに、男性は意識、無意識にかかわらず、「支配欲」によりその女性と付き合っているのです。
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その支配を確たるものにするために相手を攻撃します。自覚的悪意が伴っている場合もあれば、無自覚な悪意を伴っている場合もあるそうです。攻撃により、他人を無価値化して、自分の価値を保ちたいのです。自分とは異なる価値観は受け入れられません。自己愛の塊なのです。そして、自己愛的万能感と現実とのギャップを自覚した時に、他責の態度に走ります。そしてまた攻撃します。巧妙に相手の罪悪感をかき立て、相手を無理やり黙らせたりします。
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相手の女性は、男性に対し「愛情」を抱いていたり、あるいは恐怖を抱いていたり、また、その付き合いを何とか継続したいと思うために、その「攻撃欲」に耐えている場合が多々あるようです。時には、ストレスでボロボロになったりします。女性側も、場合によっては男性側も、その「攻撃欲」や「支配欲」に気づいていない場合もあるそうです。これは、驚きです!! 稀には、攻撃や支配されることに喜びを感じる女性もいるかもしれません。
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一般的に、そのような「攻撃欲」「支配欲」の強い人との付き合いは難しいようです。攻撃され続ける相手は、なんとかいつかは理解してくれるかもしれないという期待を抱きがちですが、著者は、それは甘い幻想であると一刀両断しています。
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著者は、対策はまずは相手を観察してみることを勧めています。なぜ、こんなふうに振る舞うのか? 一体何を恐れているのか? 何に対して劣等感を抱いているのか?。潜在する思いを探ります。そして、できるだけ避ける、できるだけ話さない、自分の考えを変える、といった身も蓋もない対策しかないようです。
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本の題名のインパクトでジャケ買い?した本です。初めは、こんな人いるのかな?と疑いの目線で読んでいましたが、極端な例までではないにせよ、このような傾向を持っている人は意外といるかもしれないと思い直しています。無意識の場合もあるということもあり、一種の恐怖感も感じます。自分は大丈夫か?とか(笑)。大丈夫です笑。
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DVや虐待はあからさまな攻撃でわかりやすいわけですが、言葉や態度での攻撃は表面化しづらいです。職場や、プライベート、家庭でも、この本の視点で、様々な人や、人付き合いを観察してみると新たな発見ができるかもしれません。