こんにちは。布施淳です。
昨日の記事。
なぜタクシー運転手は病気になりやすいのか?
あくまでも、タクシー運転手が心臓病になりやすい、、という臨床医としての「印象」。
感覚的な印象であり、客観的に他の職種よりもタクシー運転手に心臓病が多いというデータは持ち合わせていませんでした。
でも、こんなデータがありました。
国土交通省のHP。
自動車運送事業に関わる交通事故要因分析検討会報告書(平成25年度)
常用労働者数からみた脳・心臓疾患の労災支給決定件数です。
全体の、10万人あたりの支給決定件数の平均が0.73件/10万人なのに対し、タクシーなどの道路旅客運動業は2.91と約4倍の高さでした。
(トラックなどの道路貨物運送業はもっと高く、5.20件/10万人でした。)
医療の臨床現場の感覚のみならず、客観的なデータでも、タクシー運転手は他の産業よりも心臓病の頻度が高いことが示されています。
この資料には、道路運送業界の過酷さを物語るデータが盛りだくさんです。
タクシー運転手の道路旅客運送業 の人は、定期健康診断の有所見率が70.8%と、全産業の平均(52.7%)よりはるかに高いとのことです。
また、自動車運送事業者は、労働時間が他産業より長く、平均所得額が低く、平均年齢は高い。。。
大変な仕事です。。。。
試みるべき対策も列記されています。皆様もご一読ください。
道路旅客運送業や道路貨物運送業といった業界には、誰もが直接的にせよ、間接的にせよ、少なからず世話になっているはずです。
そのような業界に従事している方々には、感謝の気持ちを忘れてはいけません。
タクシーを利用するときは、運転手さんに優しく接しようと思います。