先日アップした記事。取り上げた研究は、対象者に高血圧患者が40%ほど含まれていた研究でした。

 

塩分はどのくらい摂って良いのか悪いのか?

 

それでは、血圧が高くない人にとって、塩分制限は必要なのでしょうか?

 

正常血圧の人にとっての塩分摂取

正常血圧の人の、塩分摂取量(横軸)と死亡+心血管トラブルのリスク(縦軸)の関係を示したグラフです。

(正確には、ナトリウムの尿中排泄量です)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27216139

 

正常血圧の人にとって、塩分を過剰に取ることは意外と悪影響(リスク)は大きくないように見えます。逆に、塩分制限のしすぎの方が、悪影響(リスク)が大きいです。

 

ちなみに、下図はこの研究の、高血圧の人の、塩分摂取と死亡+心血管トラブルの関係を示したグラフです。

(正確には、ナトリウムの尿中排泄量です)

塩分過剰摂取による悪影響は、正常血圧の人よりも大きいです。

 

この2つのグラフからは、高血圧の人にとって、適度な塩分制限は意味がありますが、正常血圧の人にとっては、塩分制限はあまり意味がないと解釈できてしまいます。

 

現時点で、我々はどうすれば良いのでしょうか?

高血圧でない、私はいったいどうしたら良いのでしょうか?

一つ言えることは、極端な塩分制限はしないほうが良い、ということでしょう。

しかし! 日本でフツーの生活をして、フツーに外食していると、塩分過剰摂取に容易に陥ります。塩分を控えていると思っている人も、意外と摂取量が多い場合もあります。したがって、塩分制限しすぎ、という事態に陥る人は、通常の生活をしている限りほとんどいないと思います。なので、塩分制限しすぎということに関しては、通常心配しなくて良いでしょう。

 

塩分過剰摂取しても良いだろう、、、という意見に関しては、前々回の記事でも書いたように、注意が必要です。

日本人は、海外に比し胃がん(塩分過剰摂取でリスク上昇)が多いので、死亡+心血管トラブルのリスクだけでは、総リスクの測定はできない可能性もあり、上記のような海外のデータが当てはまらないかもしれません。

塩分制限への反応も海外とは異なるかもしれません。減塩により、劇的に脳卒中が減少してきたこれまでの経緯もあります。

また、この研究の追跡期間は4年ほどです。もっと長期間の影響に関しては不明です。

なので、結論としては、とりあえず「塩分摂取量を男性8g/日未満、女性7g/日未満」を守っておきましょう。

 

塩分多め=悪 という固定観念にこだわりすぎない意識は大事かもしれません。引き続き、塩分摂取に関する研究の情報を集めることにします。