塩分過剰摂取で促される病気
塩分過剰摂取は、高血圧、胃がんのリスクを上げます。これは様々なエビデンスがあり、異論のないところです。
その他、たんぱく尿、腎結石、骨粗鬆症、頭痛なども促すといわれています。
推奨摂取量
厚生労働省は、塩分摂取量を男性8g/日未満、女性7g/日未満を推奨しています。
欧米では6g/日未満推奨の国もあり、WHOも5g/日未満推奨です。
ちなみに、高血圧患者の場合は、日本のガイドラインでは6g/日未満推奨です。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/bp/pamph110.html
過度の減塩は、良くない可能性
「塩分摂取量と死亡リスク」の関係を示しています。縦軸が死亡リスク、横軸が塩分摂取量です。
グラフの横軸の数値はナトリウム値なので、2.54をかけると塩分量(g)になります。
塩分10g前後ほどの場合のリスクを1とすると、それ以上少なくても、多くても、リスクが上がり、U地形を呈しています。
つまり、過度の塩分制限は、身体に害になる可能性があることを示唆しています。
このあたりのことは、まだ結論が出ていませんし、ガイドラインや推奨の変更も今の所ありません。しかし、今後の研究や新たな情報にアンテナを立てておくことが必要です。
現時点で、我々はどうすれば良いのでしょうか?
結論としては、とりあえず「塩分摂取量を男性8g/日未満、女性7g/日未満」を守れば良いと思います。
特に日本人は、海外に比し胃がん(塩分過剰摂取でリスク上昇)が多いので、上記のような海外のデータが当てはまらない可能性もあります。
減塩により、劇的に脳卒中が減少してきたこれまでの経緯もあります。
日本人は味噌汁とか、漬物とか、結構塩分好きの国民です。通常、摂取塩分が少なすぎることは極めてまれです。
平成25年の塩分摂取量は男性11.1g/日、女性9.4g/日です。
男性8g/日未満、女性7g/日未満を守るのも結構大変だと思います。WHOの5g/日とか、現実的ではありません笑。
塩分を控えていると思っている人も、意外と摂取量が多い場合もあります。
様々な加工食品に塩分が添加されており、無意識のうちに塩分摂取してしまっているのです。
油断すると、15gとか、結構簡単にいきます。
どんな食材や料理にどのくらい食塩が含まれているか、把握することが重要です。
自宅での自炊で実践するPlant Base Whole Food (PBWF)は、塩分量の把握、減塩対策としても、非常に有用な方法です。
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