おはようございます。布施です。

昨日このお店での出来事をシェアします。

 

トシオークーデュパン (Toshi Au Coeur du Pain)

https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131702/13156276/

 

客観的事実

・商品に対する顧客の質問に対して、店主は答えずに「素人にはどうせわからないんだから言ってもしょうがない」との対応だった。

・その対応により、顧客はかなりなネガティブ感情を抱いた。

 

以下は、多少の解釈を含めた状況説明です。

商品名は忘れましたが、全粒粉のパンを購入しました。お会計の時レジの方に、全粒粉は何%くらい含まれているのかお尋ねしてみました。彼女は即答できず、店主に確認にすべく奥に行ったところ、奥から店主らしき方が出てきて、「あんたのような素人には言っても仕方ないから言わないよ。どうせわからないんだから。技術的な問題。全粒粉◯◯%とか、他の店でよく言っているけれどあんなの大嘘なんだよ!」

と不愛想に、吐き捨ているように(と自分は感じた)おっしゃいました。化石のような前時代的職人的対応に驚きました。

ざっくり言いますと、以下のようなデータが複数の疫学研究等から明らかになっています。

・精製した小麦を使用した食べ物を習慣的に摂取すると死亡率が上がる(健康に悪い)。

・全粒粉を使用した食べ物を習慣的に摂取すると死亡率が下がる(健康に良い)。

以前、このブログでもご紹介しましたが、習慣的全粒粉摂取量により容量依存的に死亡率が下がるグラフの一例を提示しておきます(Circulation. 2016;133:2370-2380

そんな背景の中、自分が購入し、そして食べるであろう「全粒粉」と称しているパン。使用している粉のうち、どの程度の割合で全粒粉が含まれているか知りたくなるのは当然と自分は思います。

加えて自分は、一般市民や患者に全粒粉摂取を推奨している医療従事者として、世に流通している「全粒粉」商品の傾向を少しでも把握したいという思いもあります。使用している粉のうちの全粒粉の割合が10%ほどの商品もあれば80%ほどの商品もあるからです。オレンジジュースにも果汁10%もあれば100%もあるのと同様のイメージです。

企業秘密で教えることができない情報もあるでしょう。その場合は、その旨説明頂ければ納得します。

しかし、そのパンを口にするであろう顧客に対して、素人は黙ってろ的な姿勢。自分のプロの領域を素人にもわかりやすく簡潔に言語化することができるのもプロの証の1つと思います。忙しくて余裕がなかったのかもしれません。同じような質問をしてくる客に辟易していたのかもしれません。体調が悪かったのかもしれません。しかしプロセスはどうであれ、少なくとも、自分は店主の理屈がさっぱりわかりませんでしたし、がっかりしたし、残念だったし、なんだか怒られたみたいだし、非難されたみたいだし、すっかりネガティブ感情におちいりました。

他のお客さんもいらっしゃったし、お店も忙しいだろうし、自分も暇じゃないので、それ以上何も言わず店を出ました。

パン職人としては一流なのかもしれませんが、この時の言語・非言語コミュニケーションスキルは三流、そして、パンへの愛情は一流なのかもしれませんが、顧客への敬意は三流、と感じました。

帰りながらかじったパンは美味しかったですが笑、ネガティヴ感情がなければもっと美味しかったと思います。

 

食において、その食べ物自体の味はもちろん大事ですが、その背景にあるストーリーとか入手プロセスも味を大きく修飾しますよね。