こんにちは。布施淳です。

このブログで、これまでも「心房細動」という不整脈の話題に何度か触れました。

 

心房細動という不整脈

心房細動とは、脈が不規則に乱れて、速くなる不整脈です。動悸や息苦しくなる人もいれば、全く無症状の人もいます。でも、症状とは無関係に悪い点がいくつかあります。

 

以前の記事「節酒で心房細動予防!」から一部再掲です。

 

心房細動という不整脈が増えています。
心房細動の人は、そうでない人よりも

脳卒中4-5倍
心不全3倍
認知症2倍

高くなり、そして、死亡率も40-90%増加します。

心房細動になりやすい因子は、

年齢(高齢)
性別(男性)
心疾患
高血圧
糖尿病
肥満
喫煙

などが分かっています。

そして、上記に加え、飲酒も心房細動発症を助長する要素であり、先のブログの推奨は、

 

心房細動になりたくなければ、蒸留酒、ワインなら1日1杯まで。どうしても、もっと飲みたいなら、ビールにしておく。暴飲(5杯以上)は避ける。

 

でした。

 

そして、心房細動になりやすいもう一つの因子

さて、最近の新たな論文。

Long working hours as a risk factor for atrial fibrillation: A multi-cohort study

European Heart Journal, ehx324, https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehx324

 

複数のコホート研究を統合した研究で85000人ほどの男女を約10年間追跡しています。平均年齢は43歳。労働時間と心房細動の発症率を調べています。

結論のグラフです。横軸は労働時間。縦軸は心房細動の発症リスクです。

週35-40時間の通常の労働時間の人の心房細動の発症率を1とすると、週55時間以上勤務している人の心房細動の発症率は1.42倍高くなる、という結果です。42%増です!

 

 

心房細動になりたくなければ、残業は1時間/日くらいまで

心房細動になると、なかなか厄介です。薬を飲まなければならないことがほとんどですし、特に、脳梗塞になって寝たきりになったりすると本当に辛いです。自分も周りも。発症する確率が少しでも低くなるようなちょっとした心がけを、できるうちからこつこつやっておくのが良いでしょう。そのうちの1つが、長時間労働、残業を避けること、というわけです。上の図からは、週48時間労働くらいまでは心房細動の罹患率は上昇しません。

残業するなら、1日1時間くらいに止めておくことが賢明のようです。