こんにちは。布施淳です。

仕事の場で、敬語を使わず対応してくる(いわゆる「タメ口」)年下の若手医師少なくなく、腹が立っているといった中堅医師のエピソードを耳にしました。

「最近の若者は・・・・」

と言う感じでしょうか。

この1つのエピソードでも、昨日触れたABCのフレームワークで考えることができます。

 

A:Adversity  逆境(Activating event出来事)

B:Belief 思考・信念

C:Consequence  感情的、行動的結果

 

若手医師の「タメ口」は、「目上の医師に会う」=Aという出来事に対して、反射的に出ている単なる「感情的、行動的結果」と考えられます。すなわち上記のCです。それは、彼らのこれまでの家庭や学校の教育、生活環境などから育まれた「彼らなりの常識」「信念」=Bに由来するものであり、心の奥底、深くに存在します。そして恐らく多くの場合「無意識」です。彼ら自身に罪はなく、彼らを育んできた環境の仕業とも解釈できます。

 

中堅医師の感情も見てみますと、「タメ口」=Aに「腹を立てた」は、つまり「怒り」の感情=Cです。「怒り」は多くの場合、「自分に対する権利の侵害」=Bで生じます。

「自分は目上だし、お前より仕事もできるし、尊敬されるはずなのに蔑ろ(ないがしろ)に扱われている」という思いで「怒り」が生じてくるものと推測します。

 

中堅医師の「怒り」を鎮めるにはどうすればよいでしょうか。

 

選択理論的には、基本的に他人は変えられません。変えられるのは、自分だけです。しかも、20年以上経て育まれた「常識」ですから、それを外部から変えるのは容易ではありません。無理に相手を変えるような介入は時間と労力の無駄だと思います。

 

一方で、我々の業界では、初対面の時に「何年目ですか?へー、それなら自分より2年上なんですね、、、、」といった会話がよく交わされます。他業界の人に言わせると、互いの学年や職歴○年を気にするのは医師や看護師の特徴の1つだそうです。上記のような会話も奇異に感じる、と言われたことがあります。一般的?には、職場においては学年や職歴など無関係で、仕事ができるか否か、だけが勝負ということです。学年や、職歴、年齢なんて、あまり興味無い、、、尤もな話です。医療界でも最近の若手は、実力本位主義になってきているのかもしれません。(かと言って、その若手医師が実力があるかというとそうでもなかったりする笑)

 

結局、中堅医師としては、仕事でもその他の振る舞いでも、尊敬されるように成るべく、自らを磨いていくことだけかと思います。圧倒的な力量差を見せつけることで、彼らの、見る目が変わるかもしれません。そして、自分としては、年上も年下もなく、相手をリスベクトして丁寧な言葉を使うことを意識したいところです。

 

例えば若い研修医。臨床業務に関しては自分ら先輩医師が上かもしれませんが、彼ら彼女らも一成人ですから、我々を凌駕するような特技や得意なこと、強みが、当然あるわけです。ですから、一個人として、僕は彼らに敬意を抱くことが多いです。

 

また、対人コミュニケーションスキルが高く、得意な人もいれば、下手で苦手な人もいます。得意、不得意、強み、弱み、は誰でもあります。この人は、この面は得意なんだ、苦手なんだ、と「スキル」として考えます。苦手な人も、他の部分で得意なこと、得意な「スキル」が絶対にあります。そんな良いところに注目してあげたいです。

 

と言っても、初対面の挨拶の感じが悪い人、ちょっとした言葉遣いが悪い人は、それだけ損します。チャンスがあれば、やんわり「自分にとって不利だよ」といったニュアンスのことを伝えるなどして、内省するきっかけを作ってあげれば良いかなと思います。