おはようございます(ハイタッチ笑!)。布施淳です。

 

どんな職場でもそうでしょうが、医療の現場でも、大小様々なミス、ミス未遂の事例が報告されます。原因も様々ですが、明らかに個人の「不注意」に起因するものも含まれます。

 

 

気をつけよう!

医療安全関連の会議でそのような事例を検討する機会がありますが、結局、

「気をつけるしかないよね」

で、対策が終わる場合も多々。まあ、その通りだよね、、、と思うような事例もあるのですが、モヤモヤ感は残ります。一応、みんな「気をつけて」仕事しているつもりなはずです。それでも生じているミスなのですから。

 

 

「ミス」や「不注意」の裏に隠れているもの

あの人は、「ミスが多い」「不注意」「そそっかしい」などなど、単にその人の能力や人格に、レッテルを貼ってしまう傾向があります。

なぜ、「不注意」が生じたか。その背景も考える必要があります。

その背景に潜んでいると疑わなければいけない大きな要素の1つが「睡眠不足」です。

鉄道の運転手が「睡眠時無呼吸症候群」だった、というような事例はある意味わかりやすいのですが、それほど明確でなくとも、日常的に、睡眠不足は起こりがちです。特に医療現場は、交代勤務や夜勤、当直など、睡眠障害をきたしやすい職場環境です。

見逃しや、勘違い、短時間のうたた寝、、、、などの「睡眠不足」の悪影響が、大きなミスにつながることがあるわけです。

 

 

 

あの人の、あんな一面は、睡眠不足に起因していないか?

睡眠不足は、それらの「ミスの増加」のみならず、我々の心理的・認知的パフォーマンスに様々な影響を与えます。あの人に日常的に見られる一面を「その人固有の本来の能力」と考えがちですが、実は、「睡眠不足」により修飾を受けている可能性はないでしょうか? あるいは、自分自身のパフォーマンスを振り返ってみて、いかがでしょうか?

睡眠不足の悪影響です。

 

・作業スピードの低下

– 時間がかかる

– 急ぐとミスが増える

 

・記憶力低下

– 学習能力の低下

 

・自己評価能力の低下

– エラーに気づかない

– 自己の過大評価

– 眠気の過小評価

 

・視野狭窄

– 新しい発想の欠如

– 思考能力欠如

– 非効率的な方法に固執

– 修正ができない

– こなすだけ

 

・メンタルヘルスの悪化

– イライラする

– 抑うつ傾向

 

・社会性の低下

– 情動コントロール力低下

– 認知能力低下

-他者とのコミュニケーション力低下

-攻撃性増大

 

 

(参考:Semin Neurol. 2005 Mar;25(1):117-29.

 

 

最後に

「ミス」が起きることは仕方のないことですし、全くゼロにすることはできません。個々に期待しないでもミスを回避できるようなシステム作りを施したり、また個人に対しては、ミスを惹起するような要素を修正するようなサポートを施すことが重要です。「睡眠」に関する情報収集は、その中でも最重要項目の1つだと思います。

「ミス」に限らず、日常的に見受けられる、他の人あるいは自分の行動や性格、判断や思考、、、。これらが「睡眠不足」の悪影響を受けていないか? 今一度考えてみると良さそうです。

 

ネコ睡眠