おはようございます(ハイタッチ笑!)。布施淳です。

 

久しぶりの心房細動発作

一過性心房細動(心房細動という不整脈の発作が時々出てしまう病気)で外来通院されている患者。1年ほど前に初めて発作がありましたが、その後は全く発作が出ていませんでした。久しぶりの発作です。新たな治療方針を検討する必要があります。しかし、話を聞いてみると。。。。

 

 

発作を助長させるもの

職業は飲食店勤務ですが、最近勤務先の店舗が変わったこと、そして、勤務シフトが日中の勤務から夜間勤務に変わったとのことでした。昼夜がほぼ逆転した生活です。職場が変わったことによる精神的ストレスもそうなのですが、それに加え、夜間勤務による非生理的な生活リズムが悪影響を及ぼしているのではないかと思ってしまいます。

夜間勤務や交代勤務が、健康状態に悪影響を及ぼし、様々な病気に罹患しやすくなります。以前にも少し触れました。

 

命を削って社会貢献、夜間勤務者。」

夏の深夜の救急外来

 

夜間勤務により高血圧や肥満が助長されることがわかっています。高血圧や肥満は心房細動を発症させ易くする因子です。当然、夜間勤務により心房細動を惹起する確率も上がることが推測されます。心房細動に対して様々な薬物治療や非薬物治療の選択肢がありますが、可能であればそのような医学的介入を要せず発作を沈静化させられれば良いと思います。では、夜勤を辞めることができるかというと、なかなかそれも難しいのが現実です。

 

 

眠らない社会

インターネットの普及、各種テクノロジーの進化、グローバル化を含めた社会変化、等により世の中は24時間眠ることがありません。当然、夜間勤務者の存在は不可欠です。平成19年の古いデータですが、深夜業従事者1200万人、交代制勤務者1200万人、深夜病を含む交代制勤務者は600万人います。ニーズがあるから、従事し、そして社会貢献するわけです。

その夜間業務にやりがいを感じ、「エンゲージ」できていれば、本人の意思ですから、それはそれで良いと思います。下図の右上の「ワークエンゲージメント」です。夜間業務に取り組みつつ少しでも心身への悪影響を軽減させる手立てを各自工夫するしかありません。

一方で、気がすすまないが、会社の命令で夜間業務に携わらざるをえない、いやいややっている、ということであれば、(可能なら)転職した方が良いと思います。下図の「ワーカホリズム」の範疇に入ってきます。これから職業を探す人で、心身に負担のかかる夜勤業務を避けたいという人は、初めからその可能性がない職種・業界を選択すれば良いのです。業界に入ってしまってからでは遅いのです。

 

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(出典:BUSINESS HAPPINESS BLOG )

(参考:DOCTOR ASE )

 

 

思うこと

上記の例のように、夜間勤務によるストレス、或いは過度な勤務による体調不良を訴える患者を多く目にします。病状がひどい場合は夜勤就労制限の診断書を作成することもありますが、クビになってしまうとのことで希望されない患者もいます。夜間もバリバリ働く一時期は当然誰にでもあるでしょう。それを一概に否定するわけではありません。しかし、あくまでも「一時期」に止め、そんな時期がすぎたら、ある程度自分の意思で自分の勤務体制をコントロールできる仕事に就くことが理想です。そんな風に自然と感じてしまいます。若い頃からそんなイメージを目指して戦略的に生きていくと良いのでしょう。「年収と寿命の正の相関」にも関わってきますね、きっと。。ちなみに、自分は戦略性ありませんけど苦笑。

 

 

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