おはようございます(ハイタッチ笑!)。布施淳です。

 

「仕事」と「作業」

トヨタでは、「仕事」と「作業」の違いを意識するよう社員教育をしていると言います。

「作業」とは、深く考えずに、ただただ漫然と目先のことをこなすこと。

「仕事」とは、自分で考え、PDCAサイクルを回しつつ、付加価値をつけていくこと。

 

 

出典を忘れてしまったのですが、SNSか何かで見かけたとある記事にも感銘を受けました。こんなニュアンスでした。

「作業」とは、自分が目先の業務を行うこと。

「仕事」とは、自分がいなくともその業務が遂行される仕組みを作ること。

 

例えば、ある料理を毎回毎回自分で作るのが「作業」。レシピやマニュアルを作成し誰でもその料理を作れるようにする仕組みを作るのが「仕事」ということです。勿論この「作業」と「仕事」のカテゴリーわけに当てはまらないこともありますが、しかし、大事なフレームワークです。

 

 

医師業務

医師の業務にも当てはまることが多々あります。例えば、慢性疾患の再診外来業務の多くは「作業」かもしれません。よくある病気(コモンディジーズ)の対応も「作業」かもしれません。内視鏡検査や超音波検査なども多くは「作業」です。自分は心臓カテーテル治療によく携わりますが、単純な病変へのカテーテル治療も「作業」の範疇に入ってきます。「作業」も自分の意識の持ち方次第で良き学びの機会にすることは出来ますし、「職人」という切り口もありますから、「作業」のスキルを磨き、付加価値を上げていくと考えれば、「作業」が決してネガティブなことなわけではありません。ただ、ルーチンに近いような業務に”漫然と”終始することは、「仕事」というよりは「作業」という表現がマッチしますし、近い将来ロボットやコンピューターに置き換わられてしまう確率が高いでしょう。

 

講習会

自分は、心肺蘇生術(いわゆる心臓マッサージとか、AEDとかです)の教育の講習会を定期的に開催しています。講習会での指導も概ねパターンは決まっていますので、「作業」の範疇に入ってきます。心肺蘇生術のアルゴリズムを作成したり、指導方法を一般化したり、講習プログラムや教材を作成し、誰にでも指導しやすくする仕組みづくりが「仕事」なのでしょう。ただし、その「仕事」や「作業」の効果は、その講習会を行うことでどれだけの人命が救われたか、ということで評価されます。そのアウトカムが示されなければ、「仕事」でもないし「作業」でもないです。「自己満足」です。効果を推し量り、PDCAサイクルを回すところまでが「仕事」とか「作業」です。

 

論文

医療業界では「論文」を書かないと出世できません。論文は、自分の研究結果を世の中に公表することで、自分のみならず世界中の人たちにその恩恵を提供するということになります。まさに「仕事」です。研究者からすると、論文を多く執筆している人が真の「仕事人」であり、臨床業務で目先の患者管理に終始している人は「作業人」なのでしょう。僕は「作業人」です笑。ただ、論文も、他の人に読まれて初めて価値が出ます。他の論文に引用されて初めて価値が出ます。誰にも読まれない論文は「仕事」とはいえず、「自己満足」に過ぎません。

 

 

最後に

「作業」が悪くて、「仕事」が良い、というイチゼロではなく、この区別をつけて日常業務に取り組む習慣をつけると良いのだと思います。