こんにちは。布施淳です。

 

ソーシャルワーカーは、大変。。。

院内の講演会でソーシャルワーカーのお話を拝聴する機会がありました。ソーシャルワーカーとは、『疾病を有する患者等が、地域や家庭において自立した生活を送ることができるよう、社会福祉の立場から、患者や家族の抱える心理的・社会的な問題の解決・調整を援助し、社会復帰の促進を図る』専門職です。

ウィキペディア:医療ソーシャルワーカー

 

お話の中で、事例を2つ取り上げていました。いずれも、患者が、大病を患ったけれど経済的な問題を有する例。1つは、中年男性、独身、身寄りは兄弟がいるが、ほぼ関係断絶。病気で仕事もできず、それまで住んでいた寮も追い出され、帰るところもない。。。。。1つは、高齢女性、夫や娘との関係が悪く、また夫も、娘含め他者との関係がよろしくない。収入も少なく、医療費捻出に四苦八苦、、、、、。

 

問題を抱える患者やその家族。これは全く他人事ではないし、日本の縮図のようにも感じました。超高齢化や少子化、核家族化、経済的停滞等相まって、今後も日本中でこのような問題が増えてくるのではないかと想像します。ソーシャルワーカーは、1日中、このような難題に対応する、大変な業務であることを改めて認識いたしました。

 

 

「つながり」の欠如

さて、取り上げられた2つの事例。様々な因子があるにせよ、共通する重大なキーワードが「つながりの欠如」であると感じました。「社会でのつながりの欠如」「家族内でのつながりの欠如」です。

 

以前も触れました。復習です。

 

「つながり」が欠如し、「孤独感」を感じていると健康を害しやすくなります。

 

「孤独感」はなぜ、身体を蝕むのか?

 

この本では、理由を5つあげています。

 健康に関する行動

他者に無価値だと思われていると感じると、自己破壊的行動をする傾向にあります。結果、自分の身体をあまり大事にしなくなります。「孤立」した中高年者は、孤独感についての苦悩と実行制御機能の衰えが相まって、気持ちを紛らわそうと喫煙や飲酒や過食に走りがちです。実行制御機能とは自己抑制のことで、「孤独感」がその衰えを助長します。

 

 ストレス要因や人生のさまざまな出来事に直面する

孤独な人の方が、そうで無い人よりも、ストレス要因に曝される機会が多いのです。これは、若者には当てはまらないようですが、中高年以上になると当てはまるようになります。「孤独感」により取りやすくなる自己防衛的行動によって、周囲とのトラブルや社会的問題を惹起しやすくなるのです。

 

③ ストレスの認識と対処法

孤独な人の方が、ストレス要因の数が多いことに加え、それに対して感じる無力感や脅威の感覚もより大きい傾向があります。より「厳しい」と感じやすいのです。さらに、ちょっと良いことがあっても、「嬉しい」「ありがたい」と思いづらい傾向があります。物事を悲観的に考え、積極的な取り組みを行わず、消極的な態度で対処し、状況を改善することを怠り、耐えます。孤独感が高まるほど支援を求めなくなります。

 

 ストレスに対する生理的反応

孤独な中高年の人は、朝の尿中のストレスホルモンであるアドレナリン値が高まります。ある日に孤独を感じると、次の日の朝コルチゾール値が上昇します。ともにストレスに関係するホルモンです。孤独感が強いほど、血圧は正常なままでも全末梢抵抗が大きくなります。孤独な学生は、感染症になりやすかったり、病気になりやすいといった研究結果もあります。

 

⑤ 休息と回復

孤独な人は、眠りに落ちるまで時間がかかります。そして、仮に、孤独でない人と同じ量の睡眠をとっても、睡眠の質が低いのです。日中の疲労度には「孤独感」が関与しています。」

 

このようなプロセスもあり、「孤独感」は「喫煙や肥満や運動不足と並ぶ、疾病の重大な危険因子の一つ」とも言えるのです。しかも、厄介なことに、病気になるのみならず、病気への対処にも障壁を生み出してしまいます。

 

 

他人事ではない。。。

人は、誰でも、時には「孤独感」を感じることはあるかと思います。自分も、あります。そんな時、上記に挙げたようなことが当てはまる、、と感じることもあります。全く他人事ではないなと思います。「孤独感」は、若い頃は大きな悪影響を及ぼしづらいですが、中高年になるにつれ、自らの身体を蝕み、経済的問題を助長し、周囲からの支援を受けづらい状況を作り出します。自分を含めそんな人を少しでも減らすように、一人一人が自らの鍛錬を怠らず、そして、周囲への気遣いも施していきたいものです。これも、私的成功→公的成功の「7つの習慣」に通じます。

 

 

【参考】

「社会的なつながり」を求める気持ちは、強烈なサバイバル反応