おはようございます(ハイタッチ笑!)。布施淳です。

 

また、バスやトラックなどの運輸業界が絡んだ交通事故が起こりました。トラックが、トンネル内の渋滞に突っ込んで、自動車5台が炎上した事故です。事故の原因はまだ明らかになっていませんが、トラック運転手の過失が疑われています。亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。

広島トンネル事故、追突の運転手逮捕 過失運転致死容疑

 

 

 

このブログでも何度か、タクシーやトラックなどの運輸業界の過酷な労働環境を話題にしてきました。

なぜタクシー運転手は病気になりやすいのか?

やっぱりタクシー業界は心臓疾患の労災支給決定件数が高い!

タクシーもバスもトラックも、長時間労働は身体に毒。

 

 

 

トラック運転手にスポットを当てつつ、今一度、復習しましょう。

例えば、脳・心臓疾患について見てみましょう。

国土交通省のHP。

自動車運送事業に関わる交通事故要因分析検討会報告書(平成25年度)

 

脳心臓疾患の労災支給決定件数

 

 

常用労働者数からみた脳・心臓疾患の労災支給決定件数です。

全体の、10万人あたりの支給決定件数の平均が0.73件/10万人なのに対し、トラックなどの道路貨物運送業はもっと高く、5.20件/10万人でした。約7倍の高さです!タクシー業界より高いです!

 

脳・心臓疾患に罹患する要因は複数ありますが、代表的な一つは、「長時間労働」です。

 

一流医学雑誌Lancetの最近の論文によると、長時間勤務は、脳卒中や心臓病のリスクが高まる傾向が認められました。この研究では標準労働時間は35〜40時間/週としています。 すなわち1680〜1920時間/年ほどです。55時間以上/週の長時間労働で、心臓病のリスクが13%、脳卒中のリスクが33%上昇しました。労働時間が長くなるにつれ、そのリスクが高まる傾向がありました。

下のグラフは、日本の運輸業の職種別年間労働時間です。

 

タクシー職種別年間労働時間

 

心臓病や脳卒中罹患リスクを上げる労働時間、55時間/週は、すなわち2640時間/年ほどであり、営業用貨物自動車運転者はちょうどそのレベルです。過酷な労働環境と言われるタクシー業界より長いです!過労は睡眠不足やその他心身の健康を損なうことは明らかですから、居眠り運転や、運転中の体調悪化など、事故につながるような状況を促す確率を上げる要素となる事は間違いありません。

 

 

まとめますと、営業用貨物自動車運転者、即ちトラック運転者は、タクシー運転者よりも長時間労働であり、かつ、脳・心臓疾患の労災支給決定件数が高いと言うことになります。

 

軽井沢のスキーバスの事故の際のごとく、今回のトラック事故のケースも、国土交通省が管理会社の調査に入っています。もちろん、労働環境を整備し規律を遵守することは重要なのですが、いくらそのようなことを促しても、いたちごっこの面もありますし、安全性保持には限界があるように思います。

Googleをはじめとして開発を競っている、ITによる自動車の自動運転技術を早急に実用化し、運輸業界に導入することが根本的な解決になろうかと思います。自動運転までいかなくとも、事故を未然に防ぐようなテクノロジーの開発と導入、搭載義務を促してほしいですよね。

完全に自動運転になってしまったら、事故減少は期待できますが、ドライバーらの新たな雇用を創出しないといけない新たな問題が生じます。。。

 

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