おはようございます。布施淳です。

「診療看護師(Nurse Practitioner:NP)」なる職種があります。簡単に言うと、「医学的な知識やスキルを学んだ看護師」です。多忙な医療現場、医師不足の地方病院等での活躍や、医師と看護師の中間的役割、橋渡し的役割が期待されています。

日本では始まったばかりの試みであり、まだあまり普及はしていません。数年(多くの場合は5年以上)の看護師経験ののち、2年間のNP養成大学院で学び、資格を得るプロセスが一般的です。2年間で臨床医学全般を凝縮して学びますからかなり盛りだくさんで、過酷な2年と思います。

 

そのNP養成大学院生たちは、看護の現場である程度の経験を積み、中心的な活躍をしているその臨床現場を離れ、2年もの間、学校に身を置くわけです。学生になるわけですから当然、収入も無くなります。働き盛りの時期にそのような道を選択するには、相当の覚悟と、エネルギー、モチベーション、向上心、学習欲、達成欲、決断力などが必要でしょう。そのくらい、エネルギッシュな人材が集まっている集団です。そのような彼ら彼女らだからこそ、過酷な2年間を乗り越えられるのだと思います。

 

先日、そのNP養成大学院生らのシミュレーション教育に2日間関わらせて頂きました。大学院生は約20人。外傷患者や、急性心筋梗塞患者など緊急時の初期対応のシミュレーションです。チームでの対応になりますから、コミュニケーション能力が重要となります。

 

NP simulation Terumo

 

2日間過ごしていて気づいたこと。

 

「男性看護師(NP大学院生)のコミュニケーション能力が高い。」

 

少なくとも、同じような世代の男性医学生や男性医師より、総じて、高いと感じました。言語、非言語コミュニケーションともに長けていますが、特に表情が豊かです。不愛想な男性医師とは明らかに異なります笑。なぜなのでしょう。

 

看護業界は女性中心です。今でこそ「看護師」という名称を使っていますが、以前はそのような言葉はほぼ使われず「看護婦」でした。そのくらい圧倒的女性中心の職場でした。その後徐々に男性が増えてきたので今では「看護師」です。とはいえ、まだまだ女性が圧倒的に多い職場です。

 

一方で、総じて、「女性は男性よりコミュニケーションスキルが高い」という話は以前にもこのブログで触れました。

参考:いよいよ本当の「女性の時代」の幕開け 

 

自分の仮説は、彼ら男性看護師が、コミュニケーションスキルの高い女性(看護師)に囲まれて日々仕事をしていたことで、自然にそのスキルを身につけていったのではないか、です。「郷に入れば郷に従え」でしょうか。女性社会で生きていくために意識的にせよ無意識にせよ、生き残る術なのかもしれません笑。人は、環境に大きく左右されます。例えば、喫煙者も、周りが禁煙している人間ばかりなら、禁煙できる確率が上がります。コミュニケーションについてもそのようなことが言えるのだと思います。

男性医師も、多くの女性看護師に囲まれて仕事をしていますが、職場は同じでも業界は異なります。「郷」には入っていません笑。ゆえに、女性(看護師)から学ぼうという意識がないと学べません。男性医師のコミュニケーションスキルが低い一つの因子かもしれません。

参考:女性のコミュニケーションスキルを学ぼう

 

看護師としての臨床経験に、医学知識・スキルを上積みしている彼ら。そして挑戦する精神、向上心、エネルギー、学習欲、、、といったモチベーションを有し、更に、女性社会でもまれたことで身につけたコミュニケーションスキル。彼らが、医療現場の中心として活躍する時代はすぐそこかもしれません。

 

 

写真は、シミュレーショントレーニングをした施設です。気持ちい良いところでした。

2016-02-19 08.13.02