おはようございます。布施淳です。

前回記事をはじめ、「時間は貴重な資源」であることに散々触れています。そして、世の中にはその時間を有効に使うスキルや、隙間時間の活用など、様々な時間管理術のノウハウ本等が出版されていたりします。自分もその類の本はこれまでよく読んできました。ふと見かけたこの本は、そのような小手先のスキルの限界を指摘しています。2010年出版の古い本なのですが。

 

 

それらのテクニックを駆使しても、「時間をつくる」ことに対しての基本的な考え方を理解していない限り、いつまでたっても時間は足りないままでしょう。お金をつくるのと同様に、原理原則を理解した上で取り組む必要があります。そもそも、細切れ時間まで使わないと成果が上げられない、という状況が問題なのです」(抜粋)

 

この本で言う「時間を作る」という観点、その代表的な概念に「仕事の貯金」があります。

仕事には、「すればするほどきつくなる仕事」と「すればするほど楽になる仕事」があるといいます。後者が「仕事の貯金」ができる仕事です。「仕事の貯金」ができない仕事は、ひたすら仕事をし続けなければ食べていけません。「仕事の貯金」のできる仕事は、仮に休んでも過去の仕事である程度は食べていけるわけです。

 

例えば、受託ソフト開発のみでしたら「仕事の貯金」はできません。パッケージソフトを開発・販売すれば「仕事の貯金」になります。

教育的な講義をしても「仕事の貯金」はできません。その講義の様子をDVDなどで記録・販売すれば「仕事の貯金」になります。

単なるコンサルティングだけでは「仕事の貯金」はできません。そのノウハウをトレーニング教材として販売すれば「仕事の貯金」になります。

イラストを描くだけでは「仕事の貯金」はできません。漫画家として出版すれば「仕事の貯金」になります。

音楽のライブをするだけでは「仕事の貯金」はできません。CD販売したり、作曲家として活動することで、「仕事の貯金」になります。

 

 

同じような業務であっても、「仕事の貯金」の意識の有無で、効率が大きく異なってくることがあることがわかります。勿論、「仕事の貯金」ができない業務でも、数々の経験を積むことで卓越した技術や知識を得ることもありますので、一概に良し悪しは言えません。特別な技術や知識を要さない単純労働は、やっぱり効率が悪く、あまり時間を割きたくない気持ちになります。

 

一方で、医師の日常業務は「仕事の貯金」はしづらいかもしれません。それでも、症例一例一例や、ちょっとした経験も、教育コンテンツとしてまとめたり、勿論、常に学会発表や論文の素材にならないかと考え、一個人の経験で終わらせず多くの人とシェアし世に役立てようとする意識でいることは重要でしょう。