おはようございます。布施淳です。

大相撲の北の湖親方が亡くなりました。現役時代は憎らしいほど強い、絶対王者、大横綱でした。自分としては、貴乃花(若・貴の父親)、千代の富士との取り組みが懐かしいです。貴や千代を応援していたけれど、いつも負けてたなあ。。。。。引退後も業界を牽引するMr.大相撲と言って良い存在でした。直腸癌だったそうですが、死の寸前まで業務に携わっていた責任感の強さは流石絶対王者です。62歳でした。ご冥福をお祈り致します。

 

最近の主な元力士の訃報を挙げてみると、、、

 

音羽山親方(元大関貴ノ浪)45歳 死因 心不全

放駒親方(元大関魁傑)67歳 死因 虚血性心疾患

大鵬親方(元横綱大鵬 )74歳 死因 心室頻拍

田子ノ浦親方(元幕内久島海)46歳 死因  虚血性心不全

 

日本人男性の平均寿命は約80歳であることを考えると、かなり若い年代での死亡が目立ちます。まさに、太く、短く、です。

古いデータですが、2003年に出版された「大相撲の経済学」中島隆信(東洋経済新報社)には、「最近20年間に於ける元幕内の平均寿命はおよそ64歳」という記載があります。1983-2003年頃の日本人男性の平均寿命は74〜78歳ほどです。平均に比し、10年以上短命ということになります。

 

力士の特徴は何と言っても肥満です。肥満は、高血圧や糖尿病、動脈硬化を助長し、死亡率を高めます。その根拠を示す研究の一つを挙げます。これは日本人のデータです。

参考:肥満指数と死亡率との関係について

 

以前、このブログでも、日本のデータではありませんが、カナダのコホート研究でBMIと寿命(と健康寿命)の関係を記事にしました。BMIが高い、即ち、肥満だと寿命や健康寿命が短縮するという結論です。

 

BMI>30で健康寿命短縮 http://junfuse.com/141210/

BMIとは、体重と身長の関係から算出される、肥満度を表す体格指数です。WHOでは18.5-25を正常範囲としています。

 

平成24年5月の幕内力士の平均体重は159.5kg、平均身長は185.9cm。平均BMI46.1kg/m2 !!。超肥満の範疇に入ります。まあ、プロのアスリートでもありますから、タダの肥満とは違うのでしょうが。

 

上記の4人の死因はいずれも心臓病です。高血圧や糖尿病、動脈硬化が関連していたことが推測されます。北の湖親方の死因は直腸癌でしたが、直腸癌を含む大腸癌は、欧米的な食生活、即ち、脂肪や肉類の摂取と深く関連していることが知られています。大食の相撲生活と無関係とは言えません。

 

相撲業界も対策を講じているとは思いますが、具体的な情報はあまりネットでは確認できません。下記は事業報告書の抜粋ですが、特に問題と思われる心臓関連のチェックは入門時の心臓超音波検査くらいでしょうか。必要に応じ超音波のフォローはされているようですが。

 

Sumo health

 

競技の性格上、身体を大きく、体重を重くすることが、強さに直結するとも思われ、力士たちの肥満傾向が改善するとも思えません。相撲協会に産業医は存在するのでしょうか? Googleで”相撲協会 産業医”で検索してみましたが、合致する情報は見かけませんでした

 

未来ある若者が、大相撲に憧れ、横綱を目指し、角界に入門するのは良いですが、その業界特有の職業病に罹患し、平均寿命を下回る人生を送る確率が高くなる可能性があることはよく認識する必要があるでしょう。そのリスクを認識した上であれば、是非精進して国技である大相撲を盛り上げてもらいたいものです。力士と肥満、健康管理に関して、もっと相撲協会のホームページで触れても良いかとも思いますし、具体的な情報開示をして欲しいと思います、相撲ファンとしては。自分がHPを見る限り、全く情報はなさそうです。あれば教えてください。

 

相撲しゃがむ