おはようございます。布施淳です。

 

夏の蒸し暑い夜。。。

深夜、当直中に救急外来に搬送された40代男性。

ご本人の症状は「動悸」。脈が乱れて、飛んで、速い、とのこと。仕事中に発作が生じたとのことです。

心電図を記録してみると、心房細動という不整脈でした。

 

その男性の仕事は、ある公共交通機関の保守点検業務であり、暑い場所での肉体労働という感じのようでした。

彼の作業服、Tシャツは汗でぐっしょり。。。。。。土砂降りの雨の作業のような濡れ具合苦笑。

作業中、水分補給をあまりしていないようでした。

 

脱水を契機に不整脈の発作がでたものと推測されました。

もはや言うに及びませんが、夏の時期は、熱中症、脱水には気をつけなければいけません。

個人の注意も勿論ですが、職場として、きちんと水分補給等の規律を定めておくことが重要かと感じました。

この方、涼しい外来で補液(点滴)をしていたら自然に不整脈は停止し、正常調律に回復。動悸の症状も消失しました。

 

深夜で、他に患者もいませんでしたから、点滴中、救急外来の研修医や看護師、そしてこの患者さんとちょっとおしゃべり。交替制勤務や夜勤、って身体に悪いっていう話題。

交替制勤務者は、睡眠障害、胃腸障害、生理不順、流産、肥満、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、心筋梗塞、脳卒中、乳がん、前立腺がん、といった病気や病状に陥る確率が相対的に高くなることが、数々の疫学研究等から示唆されています。

このブログでも以前少し触れましたね。http://junfuse.com/140907nightworker/

 

研修医(女性)、看護師(女性)は、特に乳がんの確率が上昇することにインパクトがあったようでした。

彼女らは、当然医師として看護師として交替制勤務をこなしている立場ですが、そのようなデータがあることを知らなかったようでした。

現代の社会の構造上、夜間に勤務する人間を無くすことはできません。

ちなみに、少し古いデータですが、夜間就業者の多い業界は順に、エネルギー産業、飲食宿泊業、製造業、運輸業、医療福祉、、、、といった感じだそうです(H17 厚生労働省 就労条件総合調査)。

少なくとも、事業者は、勤務者たちに、交代制勤務や夜勤が身体に悪影響を及ぼす可能性があり、乳癌はじめ、上記のような身体的異常を来す確率を若干増加させるという情報を提供する場を作らねばなりません。

もしかしたら、入社時のオリエンテーション等で説明されているのかもしれませんが、伝わっていなければ、伝えたことにはなりません。

職場の問題点を幾つか感じる、そんな、こんなの、夏の救急外来の一場面でした。