おはようございます。布施淳です。

先日、とある学会に参加しました。心臓カテーテルに関する学会です。数ミリ程度のごく細い、心臓の血管「冠動脈」へのカテーテル治療が主なテーマです。数ミリのカテーテル操作などをマニアックに語る学会なのですが、その学会会場は、巨大な野球場、ヤフオクドームでした笑。こんな会場での学会参加は初めでした。ミリの世界と、ドームの壮大さの、その「ギャップ」がなかなか新鮮でした。

CAG2

ヤフオク

CVIT2015

 

医学の進歩は著しく、一口にカテーテル治療と言っても、その分野はどんどん広がり、すなわち、学会規模も大きくなり、こんな大きな会場が選択枝として挙がってきたのでしょう。大きさもそうですが、「野球場」と「学術集会」の「ギャップ」も新鮮。まあ、インパクトありました笑。学会長はじめ、運営スタッフの方々は本当に大変だったでしょう。ご苦労様でした。

 

心臓の細かいところばかり見ていてはいけない、ということで、もっと医療を俯瞰的に見るセッションも散見されました。これらもミリの世界と俯瞰的視点の「ギャップ」でしょう。

 

例えば、2025年問題を扱うセッション。世界に類を見ない超高齢化社会をどう乗り越えていくか?増大する医療・介護費をどう捻出していくか?ミリの世界を扱う心臓専門医として、どう対応していくのか?

もちろん明確な答はないのですが、まずは、ひとりひとりが日本の直面している状況をしっかりと認識する必要があると感じました。その意味では、このようなセッションが、このマニアな学会で開かれるという点に意味があります。

 

その翌日、同じ会場で、軽カテーテル大動脈弁置換術のセッションが開催されていましたが、プレゼンテーションされていたケースは全て、90歳前後の超高齢者ばかり。 失礼ながらその後の人生はどのみち残り僅かな超高齢者に、医師を初めとする多くの医療スタッフを含む医療チームの労力・時間、卓越した技術、多大な予算が惜しみなく提供されています。前日の話との「ギャップ」、違和感を感じずにはいられませんでした。その治療の個人へのインパクト、社会へのインパクト、費用対効果などを併せて考えていく必要性を感じました。

 

その他、医療安全・医療倫理のセッションもなかなか興味深かったです。医師は、医療を取り巻く法的な知識を理解しておく必要性を感じました。同セッションでは、製薬メーカーや医療機器メーカーと、医師のかかわり方に関する話題もありました。そのセッションが行われた会場には医療機器メーカーの展示場が隣接されており、華やかなおねーさんが無料でドリンクなどを振舞ってくれて、そして、バッグなどのサービス品を医師に提供していたり。。。。苦笑。 お話の内容と環境の若干の「ギャップ」を感じたり。

 

医療のおいて、いかにイノベーションを起こし、医療の効率を上げるか?というようなセッションもありました。医師であり最も成功した起業家の一人であるDr Fogatyのビデオ出演もありました。その他医師兼起業家の方のプレゼンがあったり。このセッションも、この学会では割と珍しい話題で、ミリの世界の心臓治療との良い意味での「ギャップ」を感じました。

 

ヤフオクドームと隣接するホテル「ヒルトン福岡シーホーク」も学会会場になっており、その間を行き来していたのですが、その通路の脇にあったのが、なんと、喫煙所。通路の換気が良くなく、煙がこもります。喫煙が心臓病を助長することは「常識」です。心臓病を治療する学会で、喫煙している人が大勢いるのは、大変残念でした。喫煙している人の多くは、医師というよりは、協賛医療機器メーカーの社員と思われました。

心臓治療の学会と、喫煙者。この「ギャップ」も印象的でした。

喫煙所

ランチョンセミナーのお弁当に付属する飲み物がコカコーラの会場もあったようです。加糖飲料が肥満を助長し身体に良き影響を与えないことも今や常識です。心臓治療の学会と、コカコーラ。ここにも「ギャップ」を感じました。

 

そんな、こんなの、学会雑感、感じた「ギャップ」でした。