おはようございます。布施淳です。

一昨日看護師の資格は再就職を容易にする強力なツールということに触れました。

この本、いろいろ勉強になるのですが、これを読んでいて、ふと、看護師の資格の問題点を感じました。
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この本によると、経済学的には、これまで日本企業は「必要経費方式」+「 一生涯保障型」で給料を決めていたそうです。即ち「毎日の生活ができて、元気に仕事ができる」額に基づき給料が決まっていました。その「必要経費」には、扶養家族に必要な額も含まれます。結婚、マイホーム購入、子供の成長、進学、年齢を追うごとに、必要経費が増えます。給料も増やす必要があるため、仕事ができる・できないにかかわらず、年齢とともに昇給する年功序列型のシステムでした。これはマルクスの「資本論」という経済学の古典にも記載されているいそうです。
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生活費が少なくて済む職種は給料が少ない、という傾向になります。
例えば、スーパーのレジ打ちは主婦のパートが多いです。一般的には夫の収入がありますので、レジ打ちの給料には扶養家族の生活費は含まれていません。その分安い給料になるということです。
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給料の安い仕事が「レベルが低い仕事」「重要でない仕事」という意味ではなく、一般的にその仕事に携わっていそうな人が、その仕事の給料の相場を決めている、ということです。
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ですから、主婦のパートや学生のアルバイト(→扶養家族がいません)が携わりそうな仕事を、扶養家族を持つ人が行うことになると、生活は苦しくなるのです。
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看護師は、長らく「女性の仕事」でした。昔は「看護婦」と呼ぶことが多かったです。独身なら自分の生活費のみでよいし、結婚後は通常、夫の収入があります。そのような背景で給料が決められてきたものと思われます。
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看護師の給料が安いのかと思い調べてみると、他の職種に比しむしろ高めでした笑。かつ景気変動が少なく安定しています。ただ、昇給率は低いようです。
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看護師はむしろ高給取り、という意見もあるようですが、個人的には、看護職の給料は、激務かつ高度化している業務内容に比し、安いのではないかと思います。上記のような日本の給与システムの背景が関与しているのかもしれません。
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看護学は進歩・多様化が著しく、かつそのニーズも増えています。それにつれ、看護職に就く男性も増えています。現場でも「看護婦」から「看護師」と呼ぶ習慣になっています。
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看護師となった男性も、当然年齢と共に、結婚し、扶養家族ができ、場合によってはマイホームを購入するわけです。元来扶養家族分が十分考慮されていないと思われる看護師の給与体系で、今後、矛盾や問題が生じないか、心配です。まだまだ女性が圧倒的に多い職種ですし、給与体系や相場は、簡単には変わらないでしょう。
余計な御世話かもしれませんね苦笑。