おはようございます。布施淳です。

日本で「医療機関」といえば、一般的には、近代西洋医学を提供している病院や診療所を指します。しかし、超高齢化社会の到来や、QOLの重視、西洋医学の限界、医療費の高騰など様々な状況変化の影響もあり、近代西洋医学以外の医療も注目されてきています。それらを一括して、「統合医療」と表現したりします。

 

【参考】日本統合医療学会 http://imj.or.jp/

 

厚生労働省も、「統合医療」に注目しており、こんなサイトを作っています。「統合医療」には非常に有用なものもあれば、”うさんくさい”ものや、明らかに詐欺的なものも混じっている玉石混合状態ですから、付き合い方が重要です。そんな注意喚起も含んだサイトです。

 

「統合医療」情報発信サイト http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/index.html

 

さて、その「統合医療」の中の代表的な存在である「鍼灸」。

先日鍼灸師の方たちとお話する機会がありました。

1点、驚いたことがありました。

 

施術録(=カルテ)を書かない鍼灸師が多数いる。

 

って言うか、基本、書かないとか。

通常、医師は診療録(=カルテ)を必ず書きます。それを書くことで、病状改善、治療効果、もしくは悪化を把握しやすくなりますし、また他のスタッフとの情報共有もできます。

そもそも、医師法第24条1項で、医師は患者を診療したら遅延なく、「経過を記録すること」が義務付けられています。

鍼灸師の施術録に関してもこんな、フォーマットがあったりします。

http://www.harikyu.or.jp/acup/pdf/sejutu_130529.pdf

療養費を保険請求するときにはこのような書式が必要になってくるのかもしれません。しかし、現実的には自由診療が主体ですから、作成する義務はないのでしょう。

しかし、医師の診療録同様、患者の病状を経時的に評価するためには非常に貴重な情報源となるはずです。また、ある症状にはこの経穴への置鍼の組み合わせが効果的だった、などの情報を蓄積し、それを個人のみならず集団、あるいは学会でデータベースとして共有すれば、より効率的、効果的な治療に発展しやすいのではないかと想像したりします。

医師の立場からも、鍼灸師も是非「施術録」の作成を習慣化することをお勧めしました。このような地味な行動が、鍼灸やその他各種統合医療の質や信頼性の向上につながるものと思います。

 

そういえば、診療録は「SOAP」のフレームワークで記載されることが多いです。

S:Subjective data 主観的データ 

O:Objective data 客観的データ 

A:Assessment 評価 

P:Plan 計画

 

S

「胸が痛い」といった患者の訴えなど主観的データを記載します。

O

「 心音正常」「心電図でST上昇」など、診察所見や、検査所見などの客観的データを記載します。

A

上記の情報の解釈、そこから考えられる病態や診断などを記載します。例えば「急性心筋梗塞を強く疑う」

P

診断計画や治療計画を記載します。例えば「緊急心臓カテーテル治療」。

 

この「SOAP」もまた、「空・雨・傘」や「GAS」と同じですね。

【参考】「GAS」と「空・雨・傘」http://junfuse.com/150329/

 

S:Subjective data, O:Objective data  =空、G

A:Assessment =雨、A

P:Plan  =傘、S

 

施術録も、これに準じて記載すると良いと思います。

そして、近代西洋医学と共に、各種統合医療も健全な発展をし、良き医療環境を構築できればよいと思います。

ということで、統合医療から、鍼灸の施術録、そして診療録の フレームワークまで、まとまりのない、雑多な記事を最後までお読み頂き、ありがとうございました。