おはようございます。布施淳です。

以前から指摘しているように、日本中で、必要性や妥当性の高くない心臓カテーテル治療(PCI)が数多く行われています。
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その理由は様々で、医師本人のPCIの経験数増加による技術向上、専門医取得条件獲得、経済的メリット、臨床研究、また、所属組織や病院の治療件数増多、学会認定施設基準獲得、実績向上・宣伝、収入増加、或いは、医療機器企業との関係、、、、。様々な理由で、PCIの件数を無理に増やそうとし、適切とは言い難いPCI施行に至るのです。
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【参考】 そのカテーテル治療は本当に必要ですか? http://junfuse.com/141224/
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若手循環器医とPCIを施行していて、もう1つ理由がありそうなことに気づきました。
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依存性です。
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【参考】「依存症」という観点で周りを見渡してみよう http://junfuse.com/141229/
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PCIという治療をしていると、その手技の成否を分ける最重要ポイントの瞬間があります。多くは、ガイドワイヤーが高度狭窄部位や完全閉塞の部位を通過する瞬間です。広げるべき狭い部位に針金のようなもの(=ガイドワイヤー)を通過させるのです。これを通過することができれば、高い確率でその治療を成功に導けるのです。
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【参考】朝日インテック株式会社 http://www.asahi-intecc.co.jp/catheter/
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ガイドワイヤーを通過させるのに少々難易度の高い狭窄部位を、初心者の若手循環器医が、うまくそれを通過させた時、激しく快感を訴えます。
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極度の緊張感の中、その治療の成否を分ける勝負の瞬間。ここをクリアした時の満足感。ARCSモデルのS:Satisfaction。このとき、「ドーパミン」や「エンドルフィン」といった脳内の神経伝達物質が分泌され、脳に強い快感をもたらしていると推測します。これが依存性につながり、PCIを多くやりたい!という思いに駆られる、「依存症」状態を及ぼす可能性があります。
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そして、当然、更なる快感を求めることになります。徐々に難易度の高い病変に挑みたくなります。
PCIの医学的な理由よりも、自分の快感を優先して、必要性・妥当性の高くないPCIに走ってしまう。本来冠動脈バイパス手術(CABG)をしたほうが医学的に妥当な患者にもPCIで治療を試みたりする。
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このプロセスが、自分の仮説です。
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