こんにちは。布施淳です。
例えば前回記事http://junfuse.com/150304/のような、身体活動や運動習慣の論文に関しての話題をこのブログでも何度か取り上げています。そのような論文の多くは、身体活動の情報をアンケート調査、質問票などで収集しています。すなわち自己申告なわけですが、その申告が、どれだけ正しいのか、明らかではありません。もっと客観的な情報を使えればよいですよね。
IT技術の進歩により、そんな客観的情報の身体活動評価による研究が散見されるようになってきました。
例えばこちら。
Association of Objectively Measured Physical Activity With Cardiovascular Risk in Mobility‐limited Older Adults
J Am Heart Assoc. 2015;4:e001288 doi: 10.1161/JAHA.114.001288
活動度の低いご高齢の方に、ウェアラブルデバイスを装着してもらい、日常の身体活動と心臓血管リスクの関連を調べています。結論的には、日常の身体活動が高めの人ほど心臓血管リスクが低いことが示唆されました。
この研究では ActiGraph GT3Xなるウェアブルデバイスを使用しています。
imgGT3X
ただし、入浴、就寝、水泳時以外は常に装着してもらい、最低連続1週間継続してもらいました。それにより、活動状況を把握するのです。アンケートや質問票による活動度の評価より信頼性は高いことは明らかです。
将来的にはもっとウェアラブルデバイスによる、より長期に、かつ詳細な情報収集が可能になり、客観的データに基づいた身体活動の健康促進効果が測定できるものと思われます。
就寝時も入浴時も水泳時も装着できるようなデバイスも容易に利用できるものと思われます。
そもそも、このActigraphyというのは、睡眠/覚醒時間を測定するのに使用されるものだそうです。「重力方向の動きしか検出できない万歩計と異なり、高感度で全方向どんな動きでも生理学的に有効な動きをカウントできる」そうです。
専用デバイスでなくとも、皆が装着するスマートフォンのGPS機能等により身体活動を測定し、もっと多くのビッグデータを収集、解析し、活動度と各種健康面等の関連の調査も難しくないと思われます。
ちょっと怖い気もしますが、楽しみでもあるITの発展です。