おはようございます。挨拶は先制攻撃!布施淳です。

世界に誇る日本の皆保険制度。しかし、日本は超高齢化社会に突き進み、また医療は凄まじい勢いで高度化。結果、医療費は激増の一途です。一方の少子化もあり、人口は減少し始めています。今の、そして、今後の日本では、国民皆保険制度の維持は困難です。この本では、セイフティーネットを確保した上での、国民皆保険制度撤廃を訴えています。

あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?

北原 茂実 (著)

http://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00N8A9F7I/

51vVYUswKeL._AA278_PIkin4,BottomRight,-42,22_AA300_SH20_OU09_

昔は、貯蓄、貯金が美とされていました。そして今、主に高齢者によると思われる約1500兆円の個人金融資産が膠着状態です。その資産を市場に流す方法が、「絶対ニーズ」の医療であり、この「医療産業」こそが日本経済復活の鍵でもあると訴えます。著者の北原医師は、八王子で医療イノベーションを試みつつ、自由度の高いカンボジアで新しい医療システムを構築し、将来的にそれを日本に逆輸入する「リバースイノベーション」を企てています。

その方法論の是非はあるでしょうが、行動力とリーダーシップは立派だと思います。不平を言いながら漫然と今の医療の枠のなかで働いている自分が恥ずかしくなります。

いずれにしても、この本の言う通り、現在の国民皆保険制度は現在の日本で維持していくことは、もはや限界であろうと現在の医療現場で働きながらも感じます。80代、90代の高齢患者は当たり前、100代も珍しくありません。そして、そのような方々にも高度医療がどんどん実践されていきます。心臓病を治療しても、すぐに今度は肺炎で入院してきたりします。お金、足りません!!

医師数、看護師数、他医療従事者数が不足している病院も多く、過剰労働が常態化しています。医療崩壊が謳われて久しいですが、事態は改善していません。

国民皆保険制度、そして充実したフリーアクセスの医療機関に慣れた国民たちは、医療機関受診の敷居が大変低く、それが当然と思っています。安価で質の高い医療を、当然だと思っています。世界的には極めて恵まれた環境であることを認識している人は意外と多くありません。

制度維持により、様々なところで歪みが生じています。現在、そして今後の日本にマッチした医療システムの構築が急務です。参考として、この本を御一読頂き、更に良き「医療イノベーション」をひとりひとりがリーダーシップを持って考えていくきっかけになればと思います。イノベーションではなくとも、制度の歪みの緩和に対し、とりあえず一人一人が貢献できることはあると思います。