おはようございます!挨拶は先制攻撃!布施淳です。

昨日も出てきた図です。出典は総務省消防庁の「平成26年版 救急救助の現況」です。

http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_3.html

棒グラフは、心肺機能停止状態で救急車で搬送された傷病者の年齢別件数です。縦軸が搬送された人の実数・割合、横軸が年齢です。クリックすると拡大します。

心肺機能停止傷病者全搬送人員のうち年齢別件数 実数

心肺停止で病院に搬送される人の約67%は70歳以上の高齢者です。

 

そして、下図。「心臓が原因の心停止」(突然の心停止)が一般市民により目撃された場合の、1ヶ月後の生存率及び社会復帰率を性別、年齢区分別のグラフとして表しています。クリックすると拡大します。

市民目撃CPAの1ヶ月生存率

「1ヶ月後の社会復帰率」を見ると、高齢者、例えば70代では約5%、80代では約2.5%、90代では約1%です。極めて低率です。

昨日の話のように、「勝ち目のない戦に挑まざるを得ない状況が多い」ということです。

 

一方で、厚生労働省の「平成26年我が国の人口動態」の性・年齢階級別にみた主な死因の死亡数です。クリックすると大きくなります。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/81-1a2.pdf

年齢別死因H24

 

未来ある10代、20代の死因の第1位が「自殺」です。

日本では、若者を含め、毎年約3万人が自殺しています。

下図は、内閣府「自殺の統計」からの抜粋です。(→リンク先変更になりました)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/jisatsu/

年齢別自殺者数の年次推移です。クリックすると大きくなります。

年齢階級別自殺者数の年次推移

 

若年者と、生産年齢層、すなわち、60代以下で半分以上を占めています。

社会を担う(今後担う)貴重な人材を毎年約2万人も失っていることになります。

この「自殺」を予防することができれば、社会にとってもメリットは大きいことでしょう。

 

自殺を企てる人の対応をすることが多いのは精神科医でしょう。(産業医も大きな役割をになっているかもしれません。)

精神科医って、人の命を救おう!とか、心肺蘇生!とか、あまり救急救命の現場に興味のない医師がなるものというイメージがありました。

上記のデータを見ると、精神科医が、自殺を企てようとする人を適切に治療して、自殺を食い止めることで、社会にとって効果効率的な救命になるんですね。まさに自分のミッションと考えている「生産年齢層の突然死予防」に直結します。

いわゆる救命救急の現場で、高齢者に必死に心肺蘇生術を施している熱い救急救命医よりも、精神科医はよほど効果的な救命行為をしているという解釈も可能かもしれません。自分は救急救命医ではありませんが、それに近い仕事をしていますので、もっと視野を広げることが必要と痛感しました。自分の偏見、浅はかさを反省します。