2014年7月31日の記事
「のんびりジョギング」5分間でも健康増進 」

http://junfuse.com/140731leisure-time-running/
に取り上げた論文。

 

Leisure-Time Running Reduces All-Cause and Cardiovascular Mortality Risk
(J Am Coll Cardiol 2014;64:472–81)
http://content.onlinejacc.org/article.aspx?articleID=1891600

 

1日5-10分程の短時間、時速9.6km/h以下の遅いスピードでのランニングでも、全く走らないよりも、全死亡、心臓血管病死亡を有意に減らす(各29%、50%減)ことが示唆された、という結論でした。

 

まずは、5分でも良いので、とりあえずのんびり走ってみましょう!

と申し上げました。

 

今更ですが笑、そのエディトリアルを読んでみました。

 

Minimal Amount of Exercise to Prolong Life
http://content.onlinejacc.org/article.aspx?articleid=1891606

 

激しく同意する内容でした。それを踏まえて、もう一度。重複する内容も多々ありますが、繰り返しも重要です。

現行の各ガイドラインでは概ね、

 

中等度の程度の有酸素運動を150分/週、

 

或いは

 

強度の有酸素運動を75分/週

 

行うことを推奨しています。
ちなみに、中等度の運動とは「時速4.5-6.5kmの速歩き、ゆっくり泳ぐ水泳、平地を歩くゴルフ」などだそうです(日本循環器学会「虚血性心疾患の一次予防ガイドライン(2006)」。
このような推奨を、米国や英国では40-80%、アジアでは80%の成人が実践できていないと言います。

 

運動が健康維持に重要であることは明白であり、このエディトリアルではExercise is a miracle drug と表現しています。

 

「奇跡の薬」です!

 

 

素晴らしい表現です。

 

 

こんなにも重要な運動習慣の推奨を守れていない理由は、ざっくり

 

①運動の重要性を知らない

②知っていても運動を実践・継続しない、できない

 

です。
①に関しては、医療従事者を初め、知っている人が啓蒙普及させていかなければいけないでしょう。運動習慣を、社会の常識にする必要があります。

②に関しては、上記論文は大変な貢献を果たすことが期待できます。
健康維持に関し、ランニングがよいのか、ウオーキングがよいのか?については多くの論文で、前者が良いことを示していました。ここでの「健康維持」とは、具体的には死亡率低下(や心臓血管病リスク低下)と定義しています。一例のグラフです。

 
walking or running

 

しかし、ランニングは始めるのにハードルが高いし、継続もしずらいし、怪我もしやすい。
ゆえに、わかっちゃいるけれど走らない。ということになります。
この論文は、5分の短時間のランニングでも死亡率や心臓血管病リスクを低下させることを示唆しています。
また、2011年のLancetの文献(Lancet 2011;378:1244–53.)でも、15分の速歩きで、死亡率や心臓血管病リスクを低下(25%)させることを示唆しています。
とりあえずはこのどちらかを実践し始めればよいですね。
年配の方や、足が悪い方は、15分の速歩きを選択すればよいです。
若くて、元気、でも時間が取れない方は、5分のランニングを選択すればよいです。

 

医師や医療従事者なら患者に、このどちらかをまず推奨しましょう。

非医療従事者でも、自ら、そして周囲の人に、まずはこのどちらかを推奨しましょう。

 

繰り返しの言及、普及、推奨、が必要です。この記事のように笑

一度始めて、それが習慣になると、結構継続できたりしますし、もっと時間や距離が長くなったりします。よき循環を来すことが期待できます。先記の通り、時間や距離を伸ばせば、健康への好影響を増加させることがもちろん期待できます。

 

動かない生活、運動不足は、健康には害を及ぼします。心臓病、心臓血管病、癌、糖尿病、鬱、、、、、。

 

まさに、万病のもと。

 

その事実をまずは理解しましょう、させましょう。

 

たった5分のランニング、たった15分の速歩きで、そのリスクが少しでも軽減出来る可能性があります。
これは、日常生活の中でも十分可能です。「運動しよう!」と意気込まなくても、日常の中の動きに組み込めます。
さあ、実践です。