失敗は前進の指標、よい言葉です。一方で、、、

 

航空機の機長は、多くの命を一度に背負っている大変な職業です。小さなミス、小さな失敗でも大惨事につながる可能性があります。失敗は許されません。従って、シミュレーショントレーニングが当然行われていることは御存知かと思います。

コックピット
医療現場において、医師や看護師、その他医療従事者の失敗も、患者の不利益を生むことに直結します。命に関わることも少なくありません。

 

「失敗は前進」といっても、安易に失敗できません。
かつての医療は、現場で失敗を繰り返して、成長していく、まさに失敗は前進の指標だったわけです。考えてみれば、恐ろしい時代でした。

 

しかしながら、現在ではそんなことは倫理的に許されず、また訴訟社会にもなっているわけです。
そこで、最近急速に普及してきているのがシミュレーショントレーニングです。様々なトレーニング機器や、トレーニングコース(講習)が普及してきて、患者の安全に役立ってきています。トレーニング中でしたら、何度でも失敗OKです。誰の不利益にもなりません。失敗すればする程、まさに「前進」、大きな「学び」につながっていきます。「失敗=成功」といった表現もあるくらいです。

 

たとえば、以下のリンクはそんなトレーニングコースの一例です。

 

日本循環器学会 BLS/ACLS講習会

 

 

ただ、その教育方法はなかなか難しいわけです。いかに、効果的、効率的、魅力的な機会にするか。

医療従事者は、医療のプロであって,教育のプロではありません。教育方法を学びあったり、他の業界から学んだり、互いに情報交換し切磋琢磨している状態です。

 

そんな中、医療シミュレーショントレーニングの専門家的な人材も出てきたりします。でもそんな専門家は、本来の医療臨床業務からは遠ざかってしまったりすることもあります。多忙な臨床業務と教育業務の両立は当然オーバーワークにつながります。なかなか難しい問題が山積みです。

 

医療の進歩は日々凄まじいものがあります。そんな進歩を、安全に、臨床現場での実践につなげて、皆の健康健全な生活に役立てたいと、日々多くの医療従事者が努力しています。
こんな素晴らしい本も出版されました。

実践シミュレーション教育 医学教育における原理と応用 

志賀 隆 (監修), 武田 聡 (編集), 万代康弘 (編集), 池山貴也 (編集)

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