50代前後の中年独居独身男性が心臓病にかかり、入院されることが多いです。日常臨床業務の中での実感です。

彼らは、必ずしも社会的に孤立しているとは限りませんが、”家庭”では孤独であることは否めません。

「なぜ中年独居独身男性が(心臓病に)罹患することが多いのか?」

健康と孤独に関して興味あり、この本を読んでみました。一部ではありますが、この問題点に関し触れている部分がありました。

 

 

孤立している人は、心臓、脳、癌、呼吸器や胃腸の疾患など、多くの疾患において死亡率が高いという研究結果があります。

原因として疑われているものは、


①健康に関連する行動、即ち生活不摂生に陥りやすい。
②ストレス要因の数が多い。孤独感につきものの「自己防衛的」行動によってもめ事も多くなる。
③同じストレス要因であっても、孤立している人は、より厳しいと感じる。
④ストレスの生理反応として、ストレスホルモンであるアドレナリン値やコルチゾール値が高まりやすい。
⑤睡眠の質が低く、即ち休息の恩恵がうけずらい。

 

これらは、若年時は目立たないが、中年以降に顕性化してくるようです。
個人的には、単に①、即ち、食べ過ぎや偏食、飲酒過多、喫煙、運動不足などのみが原因と認識していましたが、それ以外の、原因と成り得る要素も多々挙げられています。

 

社会とのつながり、仲間とのつながり、コミュニティに属する事、は健康であること、ひいては幸せであることにおいて、必須事項とも言えそうです。
この本の一説。

 

「健康と富と幸せを得るカギは何ですか?」
「人は本来、社会的な生き物なのです。その三つをすべて得るカギは、あなたにとっても、あなたの近くや遠くにいる人にとっても有意義で満足のいく、強い社会的つながりを築くことです」